2012年8月29日水曜日

『キセキ13』東京文化会館後編


東京文化会館の特徴は、楽屋やリハーサル室が地下にあり、会議室などは4階にあり、
コンクリート打ち放しの大きな庇が全体を囲っています。

東京文化会館と比べものになりませんが…
天神山文化プラザ2階入り口(自動扉)上に似たような小さい庇があります。

東京文化会館で50年たった今でも現役の鉄製の仕切りカーテンです。
床の三角形のタイルは落ち葉がモチーフだそうです。

東京文化会館は、前川國男の代表作といわれるだけあって
建物はもちろん音響も素晴らしく、世界中の音楽家が愛するホールです。.

これから先も大切に使い続けるため、
前川建築事務所のバックアップのもと
定期的にメンテナンスされています。
(三角形のタイルの在庫は保管されているそうです)
変わらぬ佇まいの東京文化会館を見て、昔を懐かしむファンも多いだろうと思いました。


東京文化会館を探訪して、ますます前川國男建築に興味が沸いてきました。
天神山文化プラザ2階情報センターには前川國男の本が
ありますので、ぜひご覧下さい。

今週の『Tenpla galley ONE』


今週のTenpla gallery ONEは、
2011年8月6日・7日に開催された天プラ・ホールセレクションR40 Dance Project
「Time Carving Body」で松永亜紀子さんが撮影した舞台作品です。
ダンスの迫力を感じてみてください。

作家資料もありますのでぜひお越し下さい。


2012年8月23日木曜日

『キセキ12』 東京文化会館前編

今回の探訪したのは、前川建築の代表作といえる
東京上野にある東京文化会館です。
本格的なオペラ劇場である大ホールと小ホール、音楽資料室、
会議室、リハーサル室などからなる文化施設で
昨年50周年を迎えました。
東京文化会館の裏側は緑が生い茂っていて
とても気持ちがいいです。
遠くに赤と緑のドアがみえます。
 
正面玄関の横にあるロビー入口の壁は赤です。
この感じは天神山文化プラザ1階の
ホール入り口(自動扉)に似ていますね。
小さくて見えずらいかも知れませんが、天井のライト(写真中央)は
天の川をイメージしているそうです。
天神山文化プラザの2階のロビーにある星空をご存知ですか?
東京文化会館同様、天井のライトがランダムに配されているのですが
天井のライトと窓に映りこんだライトがきれいで
満天の星空にいる気分になります。
             
こちらは、国立西洋美術館です。
日本で唯一のル・コルビュジエ作品です。
師弟の作品が道を挟んで仲良く向かい合って立っています。
       (東京文化会館屋上より撮影)


今回、東京文化会館を訪れてみて、、
天神山文化プラザと同じように、とても心地のよい場所に建物が建っていて
訪れる人達を迎えてくれるという感じをうけました。
 

天神山文化プラザ2階の情報センターに
東京文化会館の本など置いていますので
ぜひ遊びに来てください。

2012年8月22日水曜日

今週の『Tenpla gallery ONE』


     この色のトーンが涼しさを感じさせてくれる一枚です。
今週のTenpla gallery ONEは、伏見秀明さんでパステル画でスリランカの女です。

残暑きびしい毎日みなさんぜひお越しください。

2012年8月14日火曜日

『キセキ11』

天神山文化プラザの館内を歩いていると、
天井や壁に色が使われていることに気づきます。
建築家前川國男はとても色に拘っていたといいます。

 

ピロティの天井は黄色で塗られ、ライトが埋め込まれています。
夜にホールの催しがある時はライトアップされます。


天神山文化プラザの裏側はこんな感じ。
コンクリート打ち放しの壁に青色が映えます。
窓の形も色々あって面白いですね。


屋上(一般非公開)の入り口のドアは赤色に、壁は青色になっていて、
とても日本とは思えない雰囲気です。


2階ロビーの天井は前川國男が拘った成層圏ブルーです。

ご存知でしたか?
2階情報センターにある、本棚が置いてある壁は赤色と青色で、
私達の机の横の壁は緑色です。
こんな感じで壁の色が違うとおしゃれな感じに見えてきます。


2階情報センターには、作家資料や県内外の美術館の図録や
芸術関係の雑誌やタウン誌など置いていますので
ぜひ遊びに来てきてくださいね。


毎日見ている壁や天井ですが、色々と発見があって、
全国にある前川建築を見てみたいという気持ちに…。

というわけで、夏休み企画次回はなんと東京の前川建築を探訪します。


今週の『Tenpla gallery ONE』

今週のTenpla gallery ONEは、いつもの尾崎博志ワールドとは一味違った
設計図にコラージュした作品です。ぜひ見に来てください。
作品名はbetween BLACK and BLACKです。

2012年8月4日土曜日

『キセキ10』

ピロティの吹き抜けに1,800×900cmレリーフ(壁画)があります。
このレリーフは当時29才の彫刻家 山縣寿男さんによる作品‘鳥柱‘です。

 ピロティから見たレリーフ

2階ロビー窓よりレリーフを見る

50年前のレリーフの制作現場です。
レリーフの出ている部分は木を彫り、
木を彫って作った型にセメントを流し込んで作ったそうです。
作業の足場が丸木だったため、山縣さん曰く高い所はとても怖かったそうです。

       少し色があったほうが良いということで、前川國男氏が色ガラスをもってきたそうです。

                                   

山縣先生は当時を振り返り、「やり直しが効かない分気が抜けなかった」
セメントが固まりすぎると型枠からとれなくなるので
現場の方とは色々試行錯誤の毎日だったそうです。
そして今年6月50年が経過したレリーフを見て「思っていたよりきれいだ」と話されていました。
山縣先生と、当時の現場監督の池上 傳さんはレリーフを眺めながら
50年前の苦労話に花を咲かせていました。
そんな二人の姿はとても感動的でした。