今回は熊本県立美術館(1976年竣工)の
”吹き抜けホール”のお話です。
外から見る吹き抜けホール(写真右側)は、
樹木の中にひっそりと佇んでいる雰囲気です。
館内に入ると、天井までの窓から大きな木々が見えて
そのスケール感に圧倒されます。
見上げると、ワッフルスラブと呼ばれる
格子天井ですが。
格子内の底面がブルーに塗装されているのが、
成層圏ブルーに、こだわった前川らしい…。
空にたなびく雲のイメージかもしれません。
バルコニー的な中二階から
吹き抜けを見下ろす空間構成がつくられています。
(前川國男の空間の水平的連続性)
吹き抜けホールに配されている照明は、
福岡市美術館(1979年)のエントランスロビー階段の
照明と同じでした。
写真に写りにくいようなディテール、
ちょっとした足元のタイルの大きさだったり、
あるいは、素材や風合いとか、
生活の感じを醸し出すような要素が
空間の連続性を作り出している。
「前川國男現代との対話」より抜粋
私も、 熊本県立美術館の暗い色のタイルは
周囲の木々の緑と合っていて
素晴らしい佇まいだなと感じました。
ちなみに、熊本県立美術館を訪れた時は、
雪がちらつく曇りの日でした。
美術館までの道のりは、城内を散策しながら、
本当にここに美術館があるの?と
ちょっとドキドキするような、楽しいものでした。
美術館までの道のりは、城内を散策しながら、
本当にここに美術館があるの?と
ちょっとドキドキするような、楽しいものでした。
次回は熊本県立美術館の
打込みタイルのお話です。
打込みタイルのお話です。
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