今回は、「図書館イス」の愛称でも親しまれた
総合文化センター時代に
図書館で使用されていたイスのお話です。
残念ながら…現在は3脚残っているだけです。
このイスの原型は1953年前川國男氏が
設計した神奈川県立図書館用のイスで
当時、前川事務所に在籍していた
デザイナーの水之江忠臣氏がデザインを担当。
1955年に製品化されるまで100以上の
プロットタイプが作られたそうです。
時と共にリ、デザインされながら、
1955年以来、山形県の天童木工で
作り続けられる現在でも人気のイスです。
1950年代当時、最新だった曲面成形合板の技術を
取り入れた、耐久性が高く、座り心地がよいという
利点を備えたイスです。
脚の下部が細められているのは、
床を掃除をする人の労力を
少しでも抑えるためだということでした。
利点を備えたイスです。
脚の下部が細められているのは、
床を掃除をする人の労力を
少しでも抑えるためだということでした。
こちらは、㈱前川建築設計事務所で
使われている同じイスです。
使われている同じイスです。
総合文化センター閲覧室のイスの設計書
(前川建築設計事務所所蔵)
(前川建築設計事務所所蔵)
このイスに座って1日仕事をしてみましたが、
お尻から太ももにかけて硬くもなく柔らかすぎない薄いクッションが
フィット感があり心地よいです。
時々、カーブのある背もたれに身体を預けると
つつまれている感じがします。
足を組んですわると安定が悪い気がします。
また、このビニールの薄いクッションが
夏は冷たくて、閲覧室で勉強している学生達には
ありがたかったことでしょう。
このイスのルーツを訪ねて、神奈川県立図書館を
ぜひ探訪してみたいですね。
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